私の自己紹介欄に目を留めてくださり、ありがとうございます。

大学時代は人新世の時代にふさわしい物語の研究に精を燃やして、気になった本には片っ端から手が出、主には日本思想と世界文化の勉強をしておりました。昨年〈生きられない若者の為〉に自分で書いた物語の主人公に図らずしも影響を受けてしまって、自分が思っていた以上に私は社会が好きなのだと知りました。そして、だからこそ未来を創造できる人間になりたいのだと悟ったことが、社会の一員として起業を志した理由です。

現在私は、時代にあったマッチングアプリを作りたいと考えております。今のところ大手アプリケーションは恋活や婚活に重きを置いておりますが、個人の体験として心地の良い出会いではなく、また、異性も「こういった出会い方は疲れる」と徒労感を滲ませながら言っていたのがそれらの新たな形を考え始めたきっかけです。現在のアプリ内での異性に対する判断基準は、容姿・写真の雰囲気・学歴・年収・趣味などですが、この社会で生きる人々は色々なものを背負って生活しており、画一的に扱えるものではありません。親の介護であったり、奨学金の返済であったり、身体的理由によって、野菜しか食べられない若者であったり、弱視を持つ人もいます。お金があっても孤独を患う人や、身体的な繋がりよりも、家族のような繋がり方を望む男の子もいます。ダイバーシティの重要性が見直され、恋愛の仕方も緩やかに変わってきている今だからこそ、すべての人が潜在的に抱える弱さを隠すことなく繋がれる場の提供がしたいのです。〈誰一人取り残さない〉というSDGsの目標を、〈マッチングアプリ〉の変革を通して行いたいというのが、私の掲げるビジョンです。

私の特徴としましては、既存の文明への批判的精神およびその具現化への執着心が人一倍強いのが特徴です。幼少期より手を差し伸べてくれた同年代の友人たちに対して強い恩義を感じており、そして、だからこそ彼らがこの社会で空虚さと共に生きている姿、苦しみながら働いている姿、孤独に生活している姿を全く容認できずにいることが、その原因だと言えるでしょう。21世紀に生きる私たちは、毎年の気候変動・不安定な社会の中で、物質的な豊かさとは別の道を模索しなければならず、「自分らしく生きよう」「自分の好きなことをしよう」「自分の夢を描こう」などこの社会が現在提示している文言たちは、〈他者とのつながり〉があって初めて成し遂げられるものだと言うことを、未来の世代を育てるはずの教育機関は忘れていると感じます。それ無くしては、人が本当に〈生きられる〉とは言えないはずであるにも関わらず。

私は私の友人たちのように、欠乏感を感じたまま口を閉ざして、死を急ぐかのように働きすぎで、果ては孤独を抱えたまま未来に絶望しているような、今日の日本のあり方を未来の世代へ引き継ぐことはできません。損得勘定では測ることのできない希望や変化、冒険心が、本来〈つながり〉にはあるはずです。今の時代に求められているのは、自分の弱さ、どうしようもない状態、そしてありのままの自分を認めた上で、それらを感じられるサービスを展開すること。私たちの世代が本当に必要としているのは、〈人がより良く生きるとは、一体どういうことなのか〉を追求した倫理観のあるビジネスではないのでしょうか。千年先までつづくビジョンとは、そういうものを指すのだろうと思います。

そしてその基本があれば、実行する価値は十分あると感じています。

私はいつでもアート思考で、少々突飛なところがありますが、そのアイディアは常に〈まだ誰もやったことがない〉というのは確かであり、サポートしてくださる素晴らしい仲間との出会いが必要です。私の発想に共感してくれて、かつそれに流されずに実利の面から手綱を引いてくださる方を探しています。

どうぞよろしくお願いします。